高齢者が運動する必要があるのはなぜか

高齢者が生きがいを感じながら生活できるようにするためには、日頃からの体力作りが大切です。高齢になると身体の機能が衰えるため、若い時のように体が動かなくなり、それが原因で運動をしなくなってしまうケースが少なくありません。運動不足になると、筋力の低下などが起こり、いわゆるロコモティブシンドロームを招く可能性が高くなるのです。ロコモになってしまうと、健康維持は難しくなっていくため、健康であるためにも適度な運動を行う必要があります。

なぜ運動をするのは重要なのでしょうか。その理由は身体機能を維持し、筋力などの低下を緩やかにすることができるからです。運動不足に陥り、体を動かす機会が減少すると、筋力低下は著しくなり、転倒するリスクが高まるため注意が必要です。対照的に体力に合わせて運動をすることで、筋力をアップさせ、血流が改善されます。筋力がアップすれば歩行などの運動能力が維持されることから、普段の生活も支障なく行えるようになります。

意外なことに思えるかもしれないが、運動することにより、血流が改善され内臓の機能も向上するようになるのです。具体的には血流が良くなると胃の働きが改善し、消化吸収能力が向上します。これにより必要な栄養素を体が取り入れ、健康維持できるのです。そのほかにも血流が改善されると脳内にも血液が循環するため、認知症などのリスク低下にもつながります。高齢者にとって体力低下以上に大変なのが認知症で、特に介護をする家族にとっての負担は計り知れません。このようなリスクを減らすためにはやはり運動が必要なのです。